メイ首相の離脱案を英議会が否決した後の経過

英国議会が離脱案の1回目の採決を否決したのが1月15日。
その後無秩序な合意なき離脱回避に向けた複数の修正案を否決したり、バックストップの廃止あるいは変更を可決したりしたのが、1月29日。

1月29日について↓

日本貿易復興機構ジェトロ 『メイ首相、離脱延期案を退けEUとの再交渉へ』

以下はそこからの経過。大きな障壁になっているのはバックストップ↓

英国がEUから離脱すると、アイルランドと英国である北アイルランドとの間に、国境を設けなくてはいけない。そこで国境を復活させると、30年平和的に存続していたこの地に、再び紛争が勃発するおそれがあり、実際にテロも最近起き始めていた。

この紛争を再び繰り返さないために、EUとしては、離脱しても代替的な案でアイルランドと英国が合意するまで、英国全体がEUルールに無期限で残り続けることを、1月末の案では盛り込んでいた。つまりEUが妥協しないのでメイ首相はそれしか選択肢がない。

これに英国議会が反発して否決に至った。

その後、バックストップが、無期限に拘束されないという法的根拠などを携えてEUとメイ首相が合意↓

↑についてはこちらのブルームバーグの記事のほうがわかりやすいかもです。

この時点で英議会は次の選択肢がある。

A.この新しいEUと合意した案を受け入れる

B.受け入れない

選んだ道は↓

バックストップが無期限じゃないとなっても、はい受け入れない。もう救いようがない英議会ですが、この時点で次の選択肢はこの二つ。

A.合意なき離脱に賛成

B.反対

その結果↓

当然、合意なき離脱は不支持

この時点で英議会の選択肢は「離脱期限の延長をする」という一択になった。ところが、離脱延期の延長を英国議会で決議しても、EUが全会一致でそれを認めなくては正式には確定しない。つまりEUが「嫌だよ」と言えば、合意なき離脱は否決されても、合意なき離脱しか道がないことになる。その場合どうなる???

みたいな空気にマーケットがなったところ。

そしてこの全会一致というのは、そんなに簡単なことではない。
当時、私もそういうツイートをしました↓

そしてその結果↓

はい要望通りの延長は却下。
英国議会は世界を舐めすぎてますね。

英国がいつまでも議論を求めてくることにも、当たり前ですけどEUでは反発があるようです。この却下によって、EUは英国に対し、4月中旬までに、①長期延期 ②「合意なき離脱」のいずれかを選ぶよう求める方向となったところです。

現在はここまでです。

なんかこう、中国が台頭してきたころ盛んに言われてましたが、民主主義の弱点が露呈しています。民主主義のダメさ加減が今になっても露骨に出ている良い事例でもあります。

つまり、有権者が馬鹿だとそれに気を遣う政治家も馬鹿な道を選ぶしかないという。もちろん独裁政権が経済成長にとって明確に良いわけではないですが、どちらも一長一短です。

ついでに言うと独裁政権は経済成長の波が激しくなり良い時はすごく良いですがダメな時は悲惨になります。これは政権の期間と関係があり1期目が一番良い傾向があります。一方、民主主義では爆発力もなければすごい落ち込みもありません。これが各国世界の統治体制と経済成長の関係の流れです。

以上、ブレグジット関連の最近の流れと、ふと思う小話でした。

3月28日追記

その後の途中経過(日経新聞)